交響楽団第98回定期演奏会鑑賞のご報告
2021年12月24日、東京都東部地区父母会の地元となります墨田区の、すみだトリフォニーホール(通称すみトリ)で行われた、明治大学交響楽団(通称明オケ)第98回定期演奏会に行ってきました。
今年の定期演奏会はもともと6月に予定されていましたが、直前に9月に延期、さらに9月もやむなく中止となってしまいました。 しかし12月開催の演奏会については通常時期に開催することが出来ました。ステージ上に100人は居ようかという大編成のオーケストラとオールチャイコフスキープログラムという意欲的な取り組みにより、学生たちはコロナへの悔しい思いを存分にぶつけたであろう素晴らしい演奏会となりました。
一曲目は「スラブ行進曲」。チャイコフスキーの祖国ロシアを存分に感じさせる、とても重厚な演奏でした。
二曲目は「眠れる森の美女」。世界の三大バレエ曲といえば、白鳥の湖、くるみ割り人形、そしてこの曲で、すべてチャイコフスキーの作品です。そしてこの曲、英名スリーピングビューティーは観た方もいらっしゃるでしょう、アメリカのディズニーに映画化され、この曲が編曲されて使われています。
さて、メインの三曲目は「チャイ5」と呼ばれ最も親しまれている交響曲第5番で、この曲は「運命のテーマ」と呼ばれる有名な旋律が全楽章を通して登場します。第1楽章序盤ではクラリネットが重々しく歌い出し、第2楽章ではホルンとトランペットに受け継がれ、テンポとニュアンスを変えながら進んでいって、ついに第4楽章では運命を受け入れ克服するかのように、弦楽器が堂々と明るく高らかに歌い上げるという、ドラマティックな構成です。
鳴り止まない拍手に応えたアンコール曲は軽快な「くるみ割り人形」でした。学生たちから至福の時間という素晴らしいクリスマスプレゼントをもらい、私たちは幸せに家路につくことができました。
毎年、クリスマス時期に定期演奏会がありますので、ご興味ある方はぜひ一度、この空間にどっぷりと浸かる体験をお勧め致します。