父母も明治を楽しもう・その2・「国立競技場・ラグビー明早戦観戦」
長野県父母会「私たち父母も明治を楽しもう企画」第2弾として、12月1日(日)国立競技場でラグビー明早戦を応援観戦しました。
観戦した明治大学出身の役員にまとめていただきました。当日のシビれる試合同様「熱い思い」を文章にしたためていただきました。
国立競技場を紫紺に~
12月第1日曜日。国民的行事とも云える関東大学ラグビー対抗戦の明早戦。雲一つない師走の青天と神宮外苑いちょう並木の鮮やかなコントラストを楽しみながら国立競技場にたどり着きました。
私自身、国立競技場でのラグビー観戦は1991年1月の大学選手権決勝の明早戦以来です。この試合の1ヶ月前に行なわれた1990年12月の対抗戦の明早戦。後半終盤に早稲田の2連続トライで同点とされたところでノーサイドという悔しい結果に終わっており、その悔しさから、大学選手権では挽回に燃える明治フィフティーン・ファン。
この悔しい思いを背負った吉田義人主将による劇的な終盤の逆転トライで念願の選手権優勝を果たすことが出来ました。その後に仲間たちと味わった美酒も含めて、遠くも鮮明な記憶に思いを馳せながら、30余年の時を経て今日は自身の家族を引き連れての観戦と思うとまさに感無量です。
校歌斉唱では、スタンドからの声量で明治は競技場全体を圧倒しました。長野県父母会が陣取ったブロックは明治のフラッグや紫紺のグッズに身を包んだ人たちで埋め尽くされており、自ずと校歌を歌う声にも弾みが付きます。こうしてキックオフに向けてボルテージが高まっていきました。
試合はまさに手に汗を握るシーソーゲーム。ラックからのサイドアタック、マイボールラインアウトからのドライビングモールを仕掛ける「縦の明治」。スクラムからの早い球出しから鮮やかなバックス展開で明治のディフェンスラインを切り裂いてゆく「横の早稲田」。100回目の戦いに相応しい両校の応酬は見応え十分でした。
後半中盤、早稲田に連続トライを許し17-27の劣勢。そんな中、後半38分。明治のトライ・ゴールで3点差に詰め寄ったあとも明治の優勢が続きます。ロスタイムの4分間は、敵陣ゴールライン手前1m付近で攻め続ける明治と、これを最終ラインで鉄壁に防ぐ早稲田の意地とプライドのぶつかり合い。競技場全体のボルテージは最高潮。
最後は左WTBへのラストパス。あと一歩のところでタッチラインを割りノーサイドの笛が鳴りました。明早戦の数多ある伝説の1ページに加えられるべき壮絶かつ劇的な幕切れでした。
私が印象的だったのは敗れた明治の選手たちの表情。何か晴れ晴れとしたものを感じられたことです。互いに全力を尽くし切れたのでしょう。このグラウンドから伝わる感覚は私たちが観戦していた3層スタンドにまで届いていたと思います。敗れたというのに、何か明治応援席の私たちみんなが、選手たちが最後まで貫いてくれたフェアプレー、自分たちが繰り出した熱い声援に微塵の悔いも残らないほどの充実感を味わっているようでした。
明早戦観戦・・・これからは我が家の恒例行事にするぞ!!そんな熱い気持ちを胸に国立競技場をあとに、初冬を迎えた信州へと家路につきました。