【埼玉県西部地区父母会】明治大学混声合唱団 第60回記念定期演奏会鑑賞の報告(12-3)

 今年も早いもので一年の締めくくりの時期になりました。一段と寒さが身にしみるようになる中、街はクリスマスイルミネーションがキラキラと輝き始めました。
 昨年は各キャンパスでもイルミネーションが学舎を彩りました。今年は毎年恒例となっていた駿河台のクリスマスツリーを被災地支援の一環として岩手県大船渡市に飾るそうです。きっと大船渡市の皆様の心を癒してくれることでしょう。
 
001.jpg さて、皆様は明治大学混声合唱団をご存じでしょうか?  通称 明混は1952年に第1回定期演奏会を開催して以来、長きに渡る活動の歴史を築き、輝かしい伝統を培ってきた大学の顔と言える合唱団です。
 12月3日(土)に、その記念すべき第60回記念定期演奏会が昭和女子大学人見記念講堂で催され、埼玉県西部地区父母会の関係者で有意義な ひと時を楽しませて頂きました。
 
 明治大学混声合唱団にとって、今年の定期演奏会の開催は尊く、格別の想いが 込められたものだと伺いました。昨年まで総監督を務められていた高田作造先生 が急に亡くなられ、再出発を模索していた時に大震災があり、全ての事への自粛 ムード、電力不足等々、負の要素に取り巻かれ、開催が危ぶまれた時期もあった そうです。それを乗り越えて、無事記念すべき第60回が開催でき、関係者の皆様 の感慨も一入でしょう。
 入場時に頂いたパンフレットはとても良くできており、明混の歴史や演奏される 曲目、さらには団員の生き生きとした素顔がよく表れたものでした。開演時間までパンフレットの内容に夢中になってしまいました。開演を知らせるアナウンス が鳴り、パンフレットから顔をあげると、2000席以上ある客席がすべて満席と なっておりました。

 

002.jpg 第1ステージは、在団生(3年生以下)の精鋭たち、約100名の団員によるカンツォーネ集でありました。学生らしい若々しい歌声がとても心地良く感じられました。また、卒団生(4年生)によるステージもあり、どれもこれも流麗な作品ばかりでした。
 第2ステージ「明混60周年記念ALL明混オペラフェスティバル」は、指揮に三石精一氏、オーケストラには東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団をお迎えし、現役団員とOB・OG 合同によるオペラ合唱でありました。「椿姫」「イル・トロヴァトーレ」「カヴァレリア・ルスティカーナ」「アイーダ」と盛り沢山の内容で、“明混サウンド”がホールいっぱいに響きわたりました。
 パンフレットの中に、納谷学長より「音楽には、人びとの心を癒し、人々を元気づける力があります。(中略) このステージから日本中へ、勇気と希望が届けられることを切に願っております。」とメッセージがありました。
 駿河台のツリーが被災地に激励のメッセージを届けに行ったように、明治大学混声合唱団もまた、キャンパスを飛び出して多くのメッセージを発信する団体であり続けてくれるでしょう。

 

[感想]  正直なところ、私自身本格的な生の芸術とは縁の遠い生活を送っているものですから、はじめは役員としてお付き合いのつもりでチケットを購入致しました。
 ところが、第1ステージも第2ステージも感動と喜びが連続し、時も忘れて夢中になっておりました。日常の心に積もった煩わしさから解放される、そうようなひと時となりました。 CDや携帯音楽機器からは味わえない、団員の方々の“客席を喜ばせたいという想い”や、“歌を歌えることへの感謝の気持ち”が歌に乗って、私の心に届き、心を打ちました。演奏会から2日経った今でもあの旋律が頭の中を駆け巡っています。
 この感動と喜びを伝えたいと、ペンを持ち、感想を綴っているのですが、私には自分が感じたこの感動と喜びをこれ以上言葉で表現するのは難しいようで、また、お伝えする術も知らないので、これをお読みの皆様に上手くお伝えできず残念です。本当に素晴らしい演奏会を有難うございました。

 

埼玉県西部地区父母会 運営委員 斎藤文夫