【東京都西部地区】明治大学交響楽団第3回特別鑑賞会のご報告
去る6月9日(日)に明治大学アカデミーホールにおいて、明治大学東京都西部地区父母会主催、明治大学校友会東京都西部支部後援のもと、明治大学交響楽団(以下、明オケと称する)による第3回特別鑑賞会を開催いたしました。
当日は、父母会、校友会他総勢450名を超える方々にお越しいただきました。
また、鑑賞会後には、演奏を終え、駆けつけてくれた明オケ3年生インスペクター(指揮者、音楽監督)・竹川君、コンサートマスター・高橋君、幹事長・奥山君の3名を交え、本父母会役員と校友会の方々との懇談会を行いました。
ここに、当日の鑑賞会の模様をご報告いたします。
鑑賞会では、始めに、主催者である東京都西部地区父母会代表の石川会長から挨拶があり、楽団音合わせの後、インスペクター・竹川君が登場し、演奏が始まりました。
最初の曲は、ヨハン・シュトラウスⅡ世によるオペレッタ「こうもり」序曲。
この曲は、「ワルツが難しい」(インスペクター、コンサートマスター談)そうで、ウィーンの香り、空気感をいかに表現するかに心を砕いたそうです。美しいヴァイオリンの流れるような調べに、すぐさま、聴衆の心は、ウィーンの舞踏会へ誘われました。
「緊張しましたが、良いできばえだったと思います」(インスペクター談)の言葉どおり、非常にまとまりのある演奏でした。
2曲目は、エドワード・エルガーによる行進曲「威風堂々」第1番でした。
映画やコマーシャル等で使われたこともあり、旋律を耳にされた方も多いことでしょう。最近では、テレビドラマ「天皇の料理番」にも用いられました。
この曲は、特に中間部のメロディが有名で、英国では、この部分を「希望と栄光の国」と称し、歌詞も付けて歌われています。
本学でも、入学式に演奏されています。
なじみのある旋律に身をゆだねる中、トロンボーンの迫力ある響き(幹事長演奏)とスネアドラムの効果的な音が印象的でした。
3曲目は、アントニン・ドヴォルザーク作曲、交響詩「野鳩」。
ホルン、フルート、ヴァイオリンの静かな旋律に始まり、弦と木・金管楽器の掛け合いを経て、様々な楽器のハーモニーが繰り広げられます。それぞれの楽器が次ぎにどのような演奏をしてくれるのか、期待をしつつ聴きました。
中盤のコンサートマスターのソロは大変美しく、心に染み入りました。
終盤は一転して曲調が変わり、抑えた演奏が続きます。
「繊細な声(音)を作るのが難しかった」(インスペクター談)そうですが、長く延ばす音を丁寧に弱く保ったままの静かな終わり方に、一層の余韻が感じられました。
最後は、締めくくりにふさわしい「明治大学校歌」です。
1920年の端艇部隅田川ボートレースのための応援歌作成の動きがきっかけとなり作曲されたこの曲は、日本三大校歌(明オケによる紹介)として親しまれています。
来年は校歌創設100周年になります。
「白雲なびく」の旋律を元にした壮大なイントロから始まり、3番までの格調高い演奏、エンディングは「おお 明治」が豪快に奏でられました。
「オーケストラの特徴を活かした幅の広い演奏を心がけました」(幹事長談)とのことですが、聴衆も時折歌詞を口ずさみながら、美しい校歌にうっとりと聴き入っていました。
コンサートマスターは、「校歌が大好きなのです。校歌を演奏するいい機会になりました。」と語ってくれましたが、演奏者の気持ちがこもったしっかりとした演奏でした。
演奏曲を全て終えたところで、インスペクター、コンサートマスターのお二人に、父母会、校友会から花束が贈呈されました。
会場からは惜しみない拍手、アンコールの声が続きます。
明オケは、アンコール曲として「ラデツキー行進曲」を演奏してくれました。
曲の途中で、インスペクターが観客席に向き直り促した手拍子に、観客も応え、楽しくフィナーレを迎えました。
今回の演奏を通し、オーケストラの醍醐味を堪能しただけでなく、改めて明オケの水準の高さを認識いたしました。
4月に新たな1年生メンバーを受入れ、この演奏会までの2ヶ月余、短い期間で演奏レベルを高め、曲を纏め上げた明オケの実力に感心いたしました。
インスペクター、コンサートマスター、幹事長の3人は、とても仲が良く、常日頃、理想とする音を求めて、様々な意見交換をしているそうです。
彼らの情熱が見事に結実した鑑賞会でした。
鑑賞会後に明オケ・インスペクター、コンサートマスター、幹事長(向って右2番目から)と歓談
父母会からの参加役員