【連合父母会】 第67回定期演奏会・第65階紫紺の集い 鑑賞報告
年の瀬の迫る2019年12月23日(月)、肌寒い空気が漂う府中の森芸術劇場に、開演を待ちわびる大勢の観客が長い列を作りました。
毎年12月23日に開催されている、明治大学体育会応援団による「定期演奏会」と「紫紺の集い」。
今年は平日の開催にも関わらず、熱心な応援団ファンでホールの席は埋め尽くされました。
第1部が吹奏楽パート、第2部がJESTERSによるチアパート、第3部がマーチングバンド。ここまでが「定期演奏会」で、最後に応援指導班による「紫紺の集い」という構成で、一度に複数のコンサートが楽しめる盛りだくさんの演奏会です。
普段は運動部の応援やイベントでの盛り上げ役の応援団ですが、今日ばかりは自分達が主役です。体育会野球部をはじめとする様々な運動部の選手たちも駆けつけました。
暑い日も寒い日も様々な大会やイベントに駆けつけてくれた応援団。
父母会の中には、いつしか応援団と一緒に応援することに歓びを感じるご父母も多く、ホールには各地区の父母会の面々が至る所に陣取っておりました。
吹奏楽部のステージが始まると、美しいメロディーに酔いしれ、生演奏の迫力に唯々圧倒されるばかり。
64人のチアリーダーによる、ダイナミックな演技は、先日行われた明早戦のハーフタイムショーを想起させました。ハーフタイムでの演技が早稲田チアを圧倒し、秩父宮ラグビー場の空気を一変させました。彼女達の演技が明治フィフティーンによる後半の怒涛の攻めに繋がったのは間違いありません。
マーチングバンドは一矢乱れぬ鮮やかな隊列で観客を魅了し、ホールの盛り上がりも最高潮に達したところで、応援指導班による「紫紺の集い」が始まりました。
MCは3年生の応援指導班、杉岡晃多君。
指導班の一人ひとりをユーモア溢れるタッチで会場を笑いの渦に巻き込み、お馴染みの応援メドレーが始まると、観客は用意していた紫紺のタオルを振り回し、ステージと観客が一体となって、明治はひとつを体感しました。
大いに盛り上がった演奏会と紫紺の集いでしたが、各パートの四年生にとっては最後の舞台です。団長の浜浦良君が締めの挨拶で「最後までやり続けたことが良かった。辛いことがあったとしも下級生は最後までやり通してほしい」と言いました。
全てを終え、ホールの外で家族や友人から労いの言葉を多くかけられていた彼らの顔は、重圧から解放された安堵感からか、とても柔和な笑顔で、まだあどけなささえ漂う普通の大学四年生の顔に戻っておりました。
彼らにとって、応援団に入ったことは間違いなく大きなチャレンジだったでしょう。
成長したい!自分を変えたい!
殻を破ってがむしゃらに努力した彼らは、間違いなく何かを掴んで卒業していきます。
風変わりと笑われても 何か言われても、
変わりたいと思えた僕を 僕は好きで居たい
自分で選んだ道があるから
笑ってられる 歩いて行けるんだ
自分で決めるのが人生だから
JESTERSの演技で使われた阿部真央さんの「君の唄」の一部です。
この曲に込められた思いを全団員が体現しています。
四年間やり通した卒業生の背中を見て、下級生がその襷を受け取り、伝統が引き継がれていきます。
彼らのひたむきな姿を見て、チャレンジする勇気、それを実現するための努力の大切さを改めて教わった夜でした。